低出生体重児でNICUやGCUに入院していたベビーも、およそ出産予定日が近づき体重が平均2,200g前後になると退院が見えてきます。
嬉しいことではありますが、それまでは病院で看護師さんや助産師さんの助言もありながら不安でありながらも心強い味方がいた入院生活。
退院後にまずぶつかるのが母乳が飲めているか…足りているか…ということ。
これは正期産児の赤ちゃんでも不安になる最大のポイントです。
ですが、出産時に小さく産まれた低出生体重児や早産児の赤ちゃんをお持ちのママにとって、母乳が飲めているのか・栄養がきちんと足りているのかは正期産児以上に特に気になってしまいます。
そこで今回は母乳が足りているのかの不安を解消した私もえ(@moe_NICU)が行った方法についてご紹介します。
- 母乳が出ない、足りてるか不安
- どうすれば不安が解消される?
- ミルクじゃダメなの?
無理をしないことが1番ストレスにならないですが、母乳の飲みはミルクと違って目に見えないので不安を解消する方法を知っておくとこれからの育児も笑顔で行えるかもしれませんよ♪
NICUに入院している子は経口哺乳から始まる
NICUに入院した小さな赤ちゃんは、まずは口から胃まで管を通して栄養を取ります。
これは口からおっぱいやミルクを飲むことで赤ちゃんの体力や負担が掛かってしまうので、NICUに入院している小さな低出生体重児や早産の赤ちゃんは避けては通れないかもしれません。
940gで産まれた我が子も口から管を通し、生後1ヶ月半過ぎ(1510g)には哺乳瓶で飲む練習を開始したよ。
上の子2人が完全母乳で哺乳瓶を断固拒否だったので、出るのが当たり前だと思っていましたが、そうも上手く行かないのが育児ですね…。
上の子達の乳首の加え方が上手かったからなのか、よく張るおっぱいだったから吸いやすかったのか分かりませんが、実は赤ちゃんが母乳で乳首を吸うのはとっても疲れてしまうんですって。
体力の無い赤ちゃんにとって哺乳瓶の乳首は少し吸うだけで陰圧が出来て待っていたら自動的に口の中に流れてくるので、吸う側の赤ちゃんにとって哺乳瓶はとても楽なんです。
逆に母乳は刺激を与えて吸う力や角度を変えて頑張って赤ちゃんが吸うことでオキシトシン反射が起こり、「今、赤ちゃんが吸ってくれてますよ~」”お母さん!母乳出してあげて~”というホルモンが働く射乳反射が起こります。
退院前にできる事は?入院中からできる母乳指導
NICUに入院中は赤ちゃんが小さいことや閉鎖型保育器の中で体温や湿度調整が必要な赤ちゃんばかりです。
開放型保育器に移動して、やっとGCUへの移動が見えてくると直接触れ合う時間も長くなっていきます。
実際にNICUとGCUを経験した私もえ(@moe_NICU)の我が子もNICUにいる間はカンガルーケア以外の触れ合いは保育器を介してで、もちろんベビーの状態に応じて時間が決められていたり、外に出る時間は少ないので不安は拭えなかったです。
GCUに移動してやっと沐浴を実際に行ったり、オムツを頻繁に替えてあげられたり、抱っこに制限がなくなってきます。
GCUに移動してからできるのが母乳指導!
実際にミルクの時間に乳首を吸わせたり、お母さんの抱き方や母乳時の注意点などを教えてくれます。
正期産児は産まれた瞬間から母子同室を行う病院がほとんどの中、早く産まれた超低出生体重児や早産の赤ちゃんなどは母子別室で赤ちゃんが退院するまで別々に生活します。
ミルクの時間や沐浴の時間に応じて面会を決める必要があるので看護師さん達に「明日は何時に面会来れます?」って聞かれるんだね。
76日間の入院生活の内、NICUに入院していた期間は57日間。19日はGCUに居たわけですが、GCUに移動してから毎回面会時には母乳指導を受けました。
それでも残念ながら退院するまでの間に母乳を吸えるようにはならず、退院日まで哺乳瓶でミルクを与えるだけになってしまったんですがね…。
母乳の出は人それぞれです!赤ちゃんも上手く吸える子もいれば、そうでない子もいます。
母乳が赤ちゃんにとって良いことは百も承知だし、できることなら小さく産んでしまったから母乳を与えたいと思っていましたが母乳だけが全てではないし、搾乳した母乳でも良いので出ない事をストレスにしてイライラするくらいならミルクにしてしまうのも一つの方法です。
NICUに入院した赤ちゃんのママは正期産児ママより不安?
正期産児のママでも最初にぶつかるのが「母乳飲めている?」「量は足りてる?」と、飲んだ量が分からないので母乳や栄養が足りているのか不安になるものです。
小さく産まれてNICUやGCUに入院した赤ちゃんをお持ちのママにとって、栄養面や体重など正期産児ママよりも気になってしまうのは当たり前です。
私だけだよね…と決して不安になる必要はないよ!私も母乳の量や体重は2人の上の子よりもかなりシビアに気にしていたポイントだったから。
特に入院して離れていた時間がある早産や低出生体重児の赤ちゃんを持つママは、母乳に対する考えや不安が大きいのは論文でも実際に発表されていて、病院や保健センターなどのサポートや支援が必要だとされています。
出産後に赤ちゃんと離れて生活し、母乳を与えることだけしかできないと考えてしまい(実際に私もそうでした)「母乳が不足している」「分泌が悪い気がする」といった誤った認識をしてしまうことも多いです。
NICU入院児のママは母乳育児に対して自己効力感が低いとされ、母乳が出るはず!という認識よりも「足りない」「出てない」という不安要素が増してしまい、ストレスを感じて母乳の出が悪くなったりと悪循環になってしまうこともあります。
NICUに入院した時点で担当医から「母乳が1番の栄養です!だから届けてください!」と言われれば、母親としてできる事はそれくらいなのに…と思ってしまいますよね?
だからこそ、母乳はベビーの好きなタイミングで好きなだけ時間を気にせずに与えてあげましょう。
もしかして「乳首を銜えているだけじゃないかな?」と思うのであれば、この後にお伝えする数字に頼ってミルクとの調整をするのが大切です。
目で見て分かる数字に頼ろう!
母乳は早産や低出生体重児の赤ちゃんでも、正期産児の赤ちゃんでも目に見えて吸えているかは正直分かりません。
赤ちゃんの胃のサイズは生後1ヶ月の赤ちゃんでもおよそLサイズの卵くらいの容量しかありません。
少しずつ飲んで途中で疲れてしまう赤ちゃんもいれば、1度に満腹にできる赤ちゃんがいるように飲み方にも違いが生まれます。
「足りているのかな…?」「母乳が出てないんじゃないかな…?」と不安になるのであれば、いっそのこと数字にして目で見る安心感を感じた方がママにとっても赤ちゃんにとっても必要になることがあります。
小さく産まれた赤ちゃんをお持ちのママにとって成長曲線に入るかどうかは気になるポイントになってしまいますので、正確に飲めていない・飲んでいない・母乳が出ていないということが数字で分かればミルクを足す量や頻度も分かる安心材料になるので、母乳を与えたら赤ちゃんの体重を測るようにすると良いです。
赤ちゃんの体重計・ベビースケールは絶対必要?
体重を測るのに必要になってくる体重計。
自宅に1台はある体重計ですが、お母さんと乗ってお母さんの体重をマイナスして…と行っても1日に平均30g程度しか増えない赤ちゃんの正確な体重が測れているか?というと、この方法では微妙ですよね…。
やっぱり赤ちゃんの体重を正確に測るためにはベビースケールのような赤ちゃんのための体重計があるに越したことはありません。
ただし、絶対必要なのか!と言われると無くても問題はありません。
退院前に母乳の飲みが完璧♪とお墨付きをもらい、自宅に帰ってからも同じように飲めているのであったり、最初から完全ミルクです!という赤ちゃんには実際には無くても問題はないと思います。
それでも、私のように母乳は一応銜えさせてはいるんだけど…なんてお母さんや、本当に飲めているのか不安が残るママには合って損はないです。
レンタルで十分!無理な購入は不要
ではベビースケールを用意するとして、どんな方法があるのかということですが、
- 購入
- レンタル
上記の2つの方法になると思います。
購入の場合は5,000円~15,000円程度が相場になりますが、メルカリなどの中古品の場合はもう少し安く3,000円~10,000円程度で出品されています。
レンタルの場合は使用期間や商品によって異なりますが、平均すると中古品と同じ価格になります。
NICUやGCUから退院して約1ヶ月後に健診を行うことが多いので、それまでの間に飲めているかどうかが分かると担当医や助産師への資料の1つにできるので無理な購入をする必要はないかな?と思います。
ただ、中古品はトラブルであったりどんな人が使用していたかも分からないので、子ども用品の購入を避ける人も多いので中古品の購入の際には注意が必要です。
同じ金額ならレンタルなら保証やトラブル時にも安心できるから、新品を購入するかレンタルするかがおすすめかな♪
レンタルするなら元保育士や赤ちゃんのプロが運営しているベビレンタ(Babyrenta)がおすすめです。
商品数も多く業界でも最安値のベビー用品のレンタルが行えて、元保育士のスタッフが安全安心にこだわりながら満足度95%と高いママからの支持も得ています。
ベビースケール以外にもベビーカーや抱っこ紐、おもちゃなどのレンタルも行っているので、気になる商品は1度チェックしてみるのが良いですよ。
⇒ベビレンタでベビースケールの人気ランキングを見るベビースケールの購入・レンタルで注意する点は?
何より大切な最小表示単位を確認
ベビースケールや赤ちゃん用の体重計を購入・レンタルする時に必ず確認したいのが最小表示単位がいくつか!ということ。
10g単位になると、小さく産まれた赤ちゃんには母乳が飲めているかをしっかりと確認するためにはやや大きすぎます。
1g単位で表示される商品かどうかは商品情報を確認すると記載があるよ♪
⇑画像をクリックするとおすすめの商品が見れます。
上の商品なら母乳を飲む前と飲んだ後の体重から授乳量を計測してくれるので、どれだけ飲んだか・きちんと母乳が出ているかが不安な時にも安心できます。
飲んだ量に応じてミルクを足す目安にもしやすいので、退院後に不安になりやすい母乳育児を助産師さんに相談する時にも伝えやすいです。
価格の安いベビースケールは最小計量目安が50gだったりするので母乳量の確認には不向きの商品もあるから注意して!
使用期間は?
ベビースケールの使用期間は平均でも4ヶ月程度と短く、折り畳んだり組み立てできないものが多いので場所を取る難点があります。
低出生体重児や早産の赤ちゃんでも長くて1年程度で体重増加の具合が分かるようになってきて、離乳食を始めるとまたミルクや母乳の追加量も変わってきます。
レンタルも長く契約すれば安くなりますが、使い勝手の良さは分からなかったりするので初めは短めで延長していく方が結果安くなったりすることもあります。
もちろん購入してしまった場合は、使い勝手が悪かったり最小計量目安が大きくて母乳量の確認に不向きの商品の場合は、諦めて中古として売るか大きくなってから使用するかしかないかもしれませんね。
まとめ
1ヶ月健診までの間に体重の増えや母乳量が明確に分かった状態だと担当医からの今後の指導もスムーズに行えるので、特に低出生体重児や早産の赤ちゃんをお持ちのママは明確に数字として理解した方が安心に繋がることもあります。
きちんと栄養が足りているのか、母乳がきちんと栄養になっているのか、ミルクはどれくらい足したらよいかは赤ちゃんによって違います。
泣くしかできずに言葉で伝えられない赤ちゃんとの時間の中で、栄養が足りなくて指摘されると小さく産まれた早産や低出生体重児のママには不安や恐怖が押し寄せます。
数字で明確に1回の授乳量を知ることは精神的不安を解消する1つの方法になります。
決して母乳が全てではないので、ミルクを上手に使ってお子さんにあった成長を肌で感じてあげてくださいね♪